流れ行く者(上橋菜穂子)

守り人シリーズ番外編。13歳のバルサと11歳のタンダを描いた4編の短編集。

故国の追跡者からの逃亡の日々。本編では描かれなかった、バルサと父の親友だったジグロとの日々。本当の親子のようだったんだな~としみじみ感じました。そして、幼い頃のバルサとタンダ。微笑ましく、ちょっと切なく。小さい頃からお互いを必要としてたんだなというのを感じました。

・浮き籾
タンダが主役。トロガイ師の元で暮らすバルサも登場し、二人の交流の様子が微笑ましい。村での暮らしぶりも描かれていて、本編ではムッとするだけだった(苦笑)タンダの家族も登場する。こういう少年時代を送ったんだったら、シリーズ最終巻でのタンダの行動も理解できるなぁ・・・と思えた。亡くなったおんちゃんの思いが切なく、それをタンダが感じることが出来た事が嬉しく思えた。

・ラフラ<賭事師>
逃亡中のバルサが主役。ジグロとの逃亡生活の様子が語られる。本編でも登場した「ススット」という賭け事を通じて知り合った老女との交流。最後にラフラとしての矜持を見せられたバルサは、何かを感じ、何かを得たのでしょう。。。

・流れ行く者
バルサとジグロの逃亡生活を描いた作品。死と隣り合わせの厳しい日々。ある意味、バルサが初めて”護衛士”として生きていく上での、厳しさと哀しさを感じた出来事だったのかな、と思いました。

・寒のふるまい
タンダを主人公にした、本当に短いお話。バルサの帰途を待ちわびる様子に、タンダってばこんな小さな頃からバルサを待つ日々を送ってたんだな~と、ちょっと切なく、ちょっと苦笑い。もうこれはね、これからもずっと「バルサを待つ日々」という運命からは逃れられないでしょう、とか思っちゃった(笑)


あ~ホントのホントに、これで最後なのかなぁ・・・と、ちょっと寂しく思いながら読んだ。本編はしょうがないと思うけれど、こういう番外編はまた書いて欲しいなぁと思いました。もうちょっと成長した20代半ばくらいのバルサとタンダにも会いたいなぁ・・・。





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