大延長(堂場瞬一)

この作品はちょっと前から気になってたんですが、なかなか手が出なかったんですよねぇ。先月、この著者の箱根駅伝をテーマにした「チーム」を読んで、「これは早く読まねば!」という思いが強まって、やーっと手に取った次第です。

夏の甲子園決勝。延長15回で決着がつかず、翌日の再試合にもつれこんだ甲子園初出場の新潟の進学校と甲子園常連の東京の私立校。2つの対照的なチームを、再試合前夜(延長引き分け試合の夜)から描いた物語。

新潟の進学校は、生徒の自主性を重んじ監督よりも生徒主体で進めるチーム。逆に常連校の方は、がちがちの管理野球。この対照的な2チームを率いる監督が、大学でバッテリーを組んでたチームメイト同士で、試合の解説をするのがその時の監督。おまけに、両チームの主選手は中学時代に同じチームに所属していたりと、それってあまりにも出来すぎじゃないの?な感じもしないではないんだけど(笑)でも、甲子園ならそういうこともあるかもなぁ・・・とか思えちゃうところが、甲子園の凄いところなんだろうね。

二部構成になっていて、正直、第一部はあまり好きではない。爽やか系スポーツ小説だと思っていたので、スキャンダラスな内容にはちょっと引いちゃった部分もありました。もちろん、こういうことも現実でもあったりするんだけど、心の準備というものが・・・ねぇ(笑)「え?この先、どんな展開になるの?」と不安にもなりました。

その不安を吹き飛ばすような再試合を描いた第二部。や~面白かった!だんだんと白熱してくる試合にドキドキバクバクしながら読みました。両チームの選手や監督達が、試合が進むにつれて「野球って楽しい」という思いに気づいていく、そんな思いを強くする。読みながら、その気持ちに感化されちゃったのか、こちらまで楽しくなってきて、なんだかとってもワクワクしました。

とっても面白かったんだけど、それでも欲を言わせてもらえれば、最後のすっごくいい場面(だと思うんだけどなぁ)が、この著者の特徴なのか”ハイライト”って感じでさらりと触れてあるだけなのが不満と言えば不満。もちろん、こういう描き方もありだと思うし、嫌いではないんだけど。でも、最後のゲームセットの場面まで、白熱した試合を描いて欲しかったなぁ、もう少し、この凄い試合を体感したかったなぁと、ついつい欲張りなことを思ってしまいます。ま、いつもの読者の我侭ですけどね(笑)




大延長
実業之日本社
堂場 瞬一

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この記事へのコメント

エビノート
2009年01月20日 19:43
作品の中で野球をしている選手たちだけでなく、読んでいるこちらも野球って面白い!高校野球ってすごい!と思える内容でしたね~。
高校野球って結果くらいしかチェックしてなかったんですけど、こういう本を読むとちゃんと試合を見ようってなります。とかく、影響されやすいんですよね(^_^;)
すずな@主
2009年01月23日 11:22
>エビノートさん
野球の魅力が伝わってきて、野球って楽しそうだなぁ!と思える作品でしたね。
実は私も「影響されやすいな~^^;」と思いながら読みました(笑)ということで、今後は、野球、とくに高校野球の試合を観戦するようになるような気がします。まずは春のセンバツでしょうか・・・(笑)

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