ばす(山本甲士)

面白かった!

タイトルの「ばす」とは、外来魚「ブラックバス」のこと。このバスに関わった人達が、いつの間にやら悲劇に巻き込まれてしまう様子を描いた連作集。

とある都市にある、南浦溜池と北浦溜池を舞台に、バス釣り擁護派や反対派、バス釣りを悪者とした映像を撮ろうとする映像ディレクター、釣りに関する条例を作ろうと画策する市議会議員、池に落ちているルアーや捕獲したバスで一儲けできないかと目論む食堂の息子などなどが、思いがけず遭遇した悲劇。何章か読んでるうちにパターンが見えてきて、「この後、この人にどんな災難がっ!?」とワクワクしながら読みました。悪趣味ですねぇ(笑)「バス」がキッカケではあるけれど、そんな目に合ったのはバスのせいではなくて、自分の愚かな言動のせいっていうところも面白かった一因かな。自業自得という言葉がぴったり(笑)

面白かったんですが、釣りに全く興味のない私にとっては、ルアーとかの解説がちょっとウザかったり。いけないと思いつつ、つい斜め読みしちゃた部分もありました。だって、さっぱりわかんないんだもん。って、そこを詳しく読めば多少は理解できたのかな、とも思うけど。ということで、最後の女の子の心情が一番、理解できたかな。私も彼女と同じように、途中で「もうやだ」って投げ出したくなるだろうし、私の成果にならなくてもいいから誰か代わってよーっ!!と泣き喚きそう(笑)

外来魚バスのせいで在来種が減少して大変なことに・・・というのは、いろいろと見聞きしていたんですが、一概にバスのせいだけとはいえないのかなぁ、という思いにもなりました。人間が作った人工物だって原因のひとつではあるというのも分かる。バス釣り擁護派も反対派も同じように釣りが大好きな人たちなんだから、なんとか歩み寄れるような、うまい折衷案が見つかればいいのにな、と思いました。



ばす
双葉社
山本 甲士

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