小さな本の数奇な運命(アンドレーア・ケルバーケル)

古書店の本棚で、生まれてからの60年を回顧するとある本の独白。
3人の持ち主を巡ってきた”彼”は、古書店主から「夏までに売れなければ廃棄処分」と宣告された。そんな”彼”が、古書店を訪れる人々に「手に取ってくれ」と願いつつ、生まれてからの60年を振り返る。

私の手元にある古書達は、どういった経歴を持っているのだろう。そして、私の手を離れた本達は、どんな人の手に渡り、どんな人生ならぬ”本生”を歩んでいるのだろう。そんな風に、思いを馳せずにはいられないお話でした。

訳文にイマイチ馴染めなかったものの、内容は面白かった。3人の持ち主についての思い出を語ったり、隣の本達について愚痴ったり、羨んだり、時には蔑んでみたり。そして、すでに”古い本”になってしまった自分自身や、廃棄処分される未来を考えて嘆いたりもする。”彼”と一緒になって、ふふふと微笑んだり、ちょっと切なくなったりしながらの読書となりました。

その後、”彼”はどうしているのでしょう。。。きっと、1万冊以上の本達と一緒に並んでいるんでしょうね。



小さな本の数奇な運命 (シリーズ愛書・探書・蔵書)
晶文社
アンドレーア ケルバーケル

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