氷菓(米澤穂信)

「古典部シリーズ」1作目。

積読本の中からようやく手に取りました。この著者の作品「さよなら妖精」を読んだ時の後味の悪さに他作品を手にするのを躊躇させましたが、歯医者に通うことになってその待ち時間対策としてようやく手にしました。・・・んですが、予想外に歯医者通いが早く終わって(虫歯じゃなかった!喜)、あとちょっとのところで読了できず(笑)でも、続きぃーっ!と悶えるほどの面白さも感じず放置寸前だったんですが、「あとちょっとだから!」と言い聞かせてようやく読了。そんな訳で、薄い本なのに1ヶ月くらいかけて読んだ。

姉のアドバイスで、入学した高校の古典部に入部した奉太郎。潰れかけた古典部で出会ったのは好奇心の塊の千反田える。奉太郎の友人である里志と麻耶花も入部し、23年前に千反田の叔父が関わった事件?の真相究明をすることに・・・。

最初はいくつかの日常の謎解き。奉太郎のさらりと謎を解き明かす様子に、「ふ~ん。あっそ。」(感じ悪い;;;)って感じでした。もっと古典部の面々が大事件に挑むお話かなと思っていたんですよねぇ。お手軽な学園青春ミステリっていう印象に、ちょっと肩透かし感を感じてしまったりもしました。

が、タイトルにもなっている古典部の文集タイトル「氷菓」にまつわる謎解きはなかなか面白かった。最初のいくつかの軽い謎解きは、導入部というか自己紹介的なものだったんだなと、そこで気付いた次第。

しかし、「氷菓」「カンヤ祭」の真相は、本当に後味の悪い苦々しいものでした。分かった瞬間、あまりの容赦の無さにしばし思考停止。固まった。そこまでの、なんだか明るく軽い学園ノリが一気に塗り替えられたよう。ギャップが激しい分、衝撃も大きい。

そんな訳で、全体的に軽いタッチの割には後味の悪い読後感でした。シリーズ物なので続編も読んでみたいと思いますが、それなりの覚悟がいりそうだなぁ・・・。



氷菓 (角川スニーカー文庫)
角川書店
米澤 穂信

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この記事へのコメント

べる
2008年10月17日 00:51
私も初めて読んだ「さよなら妖精」の印象をずっと引きずっていて、どうも相性の良くない作家さんなのです^^;でもなぜか新刊が出ると読んでしまうのですが(結局全部読んでる)^^;
これはとにかくミステリとして全く評価できませんでした。奉太郎以外のキャラもあんまり好きじゃないので、キャラ読みもできず・・・。ただ、一作ごとにちょっとづつ面白くなってる気はします。
でも、どちらかというと限定シリーズの方がおススメかも^^;
すずな@主
2008年10月17日 14:34
>べるさん
べるさんも「さよなら妖精」が初読みだったんですね~!あれはなかなか重く、後味の悪い作品でしたよね;;;
ミステリという感じではなかったですね。でも、一作ごとに面白くなってるんですね。続編を読む気力が湧いてきました~!
そのうち、他の作品も読んでみます~。
たまねぎ
2008年10月18日 00:36
米澤さんの作品は比較的どれもビターテイストです。でも古典部と小市民は気軽に読める方かもしれません。
私は噂の『さよなら妖精』だけが未読なんですが、それを除くと『ボトルネック』が一番キツかったです。読むときにはご覚悟を。
すずな@主
2008年10月18日 15:20
>たまねぎさん
このシリーズは気軽に読める方なんですね^^;他作品に手を出すのがますます遠のくような・・・。と、とりあえずこのシリーズを制覇します!
「ボトルネック」はかなり・・・;;;という噂は聞いておりますです。読むのは絶対に最後にします~^^;;;

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  • 米澤穂信/「氷菓」/角川文庫刊

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