夢の守り人(上橋菜穂子)

守り人シリーズ3作目。

ますます面白くなってきた!や~いいねぇ、いいねぇ。

異世界のある種が育つ為に人間界の誰かの力が必要で、何年かに一度それが新たに生まれ出る時、人間界を巻き込み・・・という、なんだか既刊分とパターン的には似てるんだけど(笑)でも、読みながら「またか・・・」とならないんだよねぇ。ずんずんとこの世界に入り込み、夢中になって読んだ。

人の夢で受粉して、人の夢で花が育ち、種をつける。そして人は、その”花”が見せる幸せな夢に囚われ、永遠に目覚めることを拒み夢を見続ける。その夢に囚われた、タンダの姪。そして、あのチャグムまで・・・。

前作では、ほとんど登場しなかったタンダの活躍というか登場が嬉しかった!実はお気に入りキャラなのです~(笑)まぁ、活躍というのはちょっとどうかな、って感じですが。窮地に陥ってバルサやトロガイ師に助けてもらうってのが正しいかな。でも、タンダが花に囚われたお陰で、チャグムを救えたんだからね~。そうそう!今回は、チャグムも再登場。ちょっとは大人になった・・・のかな。

それにしても、タンダとバルサの関係は、このまま進展することはないんでしょうか。今回の事件で、「お、なんだかそのような雰囲気になりそうな・・・」と期待したんだけど、結局、なんだかうやむやなままだし。児童書だからなぁ・・・と思いつつ、ちょっとじれったい(笑)

トロガイ師の過去も明かされる。おぉっ!なんとロマンチックな過去がっ!!という感じでしたが、辛く苦く切ない過去と背中合わせで・・・。バルサもトロガイも、そしてタンダも辛い過去を持って生きてるのですね。

タンダがチャグムを救う為に、彼に語った言葉が印象的でした。

おれにはね、人がみんな、 <好きな自分>の姿を心に大事にもっているような気がする。なかなかそのとおりにはなれないし、他人にはてれくさくていえないような姿だけどね。
 すくなくとも、おれはその姿をもって生きてきた。 そして、どうしたらいいかわからないわかれ道にやってきたら、どっちに歩んでいくほうが<好きな自分>かを考えるんだ。( p176)


あ~そうかもなぁ、って思った。”こうありたい”という気持ちを持っているからこそ、投げ出したくなったり、悲しみや怒りに飲み込まれそうになった時、それに流されることなく、なんとか頑張れるんだろう。頑張れなくとも、頑張らなくちゃ!という気持ちだけは生まれてくるのだろう。
そう、私も<好きな自分>の姿を心に持っている。




【守り人シリーズ】
**精霊の守り人
**闇の守り人
**夢の守り人<本書>
**虚空の旅人
**神の守り人 来訪編
**神の守り人 帰還編
**蒼路の旅人
**天と地の守り人 第一部





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この記事へのコメント

2008年10月01日 11:11
ここまで追いつきました。
パターンは共通でも、まったく異なる趣の物語でしたね。
トロガイを中心に、あそこまで「女性の生き方」を考えさせる物語にするとは、やっぱり児童書っぽくないよぉ。
バルサとタンダもやきもきますねー。玄田隊長と折口さんみたいになっちゃうのかなぁ。
すずな@主
2008年10月02日 14:37
>あまねちゃん
そのうち追い越されそうなイキオイだね☆
パターンは一緒でも飽きないところがすごいよね~!たしかに児童書っぽくないかも。まぁ、バルサの設定からして児童書っぽくないけど(笑)タンダとの今後も気になるところ。玄田隊長達みたいに・・・なりそうだねぇ^^;

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