21 twenty one(小路幸也)

うーん。なんだかモヤモヤ。ちょっとスッキリしない読後感です。

中学の時の同級生は全員で21名。そして、21世紀が始まった年に21歳になった。そう入学式の日、担任の先生に告げられた僕らは「21<twenty one>」という数字で繋がっている特別な仲間だった。・・・はずなのに、25歳になった時、晶が自殺した。

同級生の一人が自殺したと告げられた他の同級生達が、「彼の自殺の原因は自分じゃないか・・・」と思い悩む様子と、25歳になった彼らが悩み迷いながら日々を暮らしてる様子が、章ごとに語り手を変えて描かれる連作短編集みたいな感じかな。

「自殺の原因は自分じゃないか」と思い至った理由が、どれもこれも当てはまりそうで、でも、どれもがイマイチ説得力に欠けるような。そして、本当に彼が思い悩んでいた理由というのは、最初の名簿を見た時点で容易に想像出来ちゃったりもして・・・。実は、1章だけ雑誌掲載時にウッカリ読んでしまったんだけど、その時にすぐにピンときちゃってて。みんな、もっと早く気付かないか?本当にだれもそれに気付いてなかったのか?気付かないのはかなり不自然じゃないかなぁと、そう思えてなりませんでした。

そして、先生との関係が、そんなに拒否反応を示すほどのことかなぁ・・・とも思ったんだけど。同窓会に呼びたくないとかさぁ。自分たちだって、それなりにドロドロの恋愛とかやってるくせに、25歳にもなってそこまで拒絶反応を示すかな?と、なんかシックリこなくって。もし、先生とのことが自殺の原因だったとしても、そりゃ~ショックだろうけど、男女間なんていろいろあって、本人達にしかわからない事だってあって、それを一方が自殺したからって、他方を一方的に攻めるのってどうよ?と思っちゃうんだよねぇ。本人が気に病むのはわかるけど、周りまでってのはね。先生はとってもいい人で、みんなスッゴク慕ってた筈なのに・・・。子供ならまだしも、25歳になった大人が・・・ねぇ。そこまで拒否する??

そんなこんなで、シックリこなかったのが原因なのか、最後の手紙にもイマイチ感情移入できないっていうか・・・。すっごく冷静に読んでしまった自分がいたりもして。読み終わっても、消化不良みたいな、胸のモヤモヤ取れないままでした。

章ごとのお話は、胸を打つものだったり、仲間としての絆の強さを感じたりもして、結構好きな章もあったんだけに、なんだかなーな気持ちが残ってしまった読書となりました。




21twenty one
幻冬舎
小路 幸也

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