ソラカラ(桑原美波)

大学生の著者のデビュー作。

うーん。いま一歩。
設定は面白いんですよねぇ。それもね、だんだんといろんなことが分かってくるところとか、なかなか私好み。なんだけど、だからこそ、もうちょっと感が残念です。

主人公は高校生の男の子。プロローグを読んだ時には、彼や彼を取り巻く友人達の青春小説だと思ったんですよ。タイトルに惹かれて手にした本だったので、内容は全く知らなかったのです。読んでいくと、途中で「こ、これって、SFだったのかーっ!」という驚きが待っていました。それも嬉しい驚き。こういう展開は大好き。ワクワク感が一気に上昇しました。そして、もっと読んでいくと、これは現代のお話ではなく、近未来のお話なんだということが分かってくる。TVでは旅行会社の月旅行CMが流れてたりするんだもん。うわーっ、た~ま~ら~ん~~!と、身悶えしつつ読みました。

10年以内に地球が消滅するという衝撃的な発表と併せて、政府は火星への移住を発表する。既に、そういう研究も進み計画も進んでいた。発表と同時に全国民移住の為の準備が着々と進められていくんだよ。うわ、すっごい未来だ!まずは、住宅を建築する為に大工さん達が先遣隊として出発。そして、国民は決められた日時に決められた飛行場からシャトルで出発する。

その発表からの日々が綴られるこの作品。発表されてから、何度も訪れる「最後の・・・」。その時の主人公はじめ、彼の周りの人々。変わらず訪れる日常と、準備の為のあれこれ。途中で、「あれ。てことは・・・」とプロローグを読み返すことになった。読み返して、「ほーそういうことかぁ・・・。これからどういう展開でそうなるんだろう」とワクワクドキドキがいやがおうにも増しましたよ。そりゃ、増すでしょう!

がっ!そんな期待を裏切るような展開でラストが訪れる。彼らがどうしてそういう選択をしたのか。イマイチ伝わらない。分からない。なんだか、唐突に決断したような印象なんですよねぇ・・・。何がキッカケで、どういう思いを経ての決断だったのか・・・。私の読解力の無さ故なのかもしれないんですが、どうしても分からない。考古学の教授やホスピスの患者さんに女医さんの選択は理解できる。よく分かる。なのに、主人公の心情が分からない・・・。その選択は有りだと思うけれど、その心情がイマイチ理解できなくってモヤモヤが残ってしまいました。スッキリしない読後感にちょっとガックリ。


スカッとするような読書がしたひ。。。と思う今日この頃。



ソラカラ
光文社
桑原 美波

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