エクサバイト(服部真澄)

この著者の作品を読んだのは、これが2作目。随分前に読んだ『GMO』が面白かったんで、他の作品も読んでみたいとは思ってたんだけどね。いつも手には取るものの、その厚さとか、なんとなーくよく分からない理由で躊躇して、なかなか読めなかったんですね。今回は、なんとなーく読むに至りました(笑)

面白かった。でも、ちょっと物足りなさも感じてるってのもホント。最後がなんだか呆気なさすぎたというかですね、もう少し書き込んで欲しかったな、と思いましたね。途中まで夢中で読んだ分、最後の章がちょっとねぇ・・・でした。

近未来のお話。電子媒体を人体に取り付け、その人の記憶を記録できる時代。ところが、その記憶媒体には国家が絡む秘密があった。

最初の章から、次の章ではいきなり過去へ、別な登場人物へと飛んで、あのプロローグはどこに繋がるんだろうと、ワクワクドキドキしながら読みました。次世代電子媒体を巡る駆け引きと、主人公の母親がどう絡まっていくのか・・・。次々と起こる予想外の展開にページを繰る手が止まらなかった。

近未来じゃなく今だって、こうやって私がキーを打つ毎に、個人情報を晒しているんだよね。「私」を世界中に垂れ流しているってことなんだよなぁ。いくらセキュリティーに保護されてるとはいえ、一企業ならまだしも国相手に全てが隠しおおせるとは思っていないのも事実。そりゃ~私なんかの情報を国が握ったって何の意味もないだろうけどさ(笑)でも、銀行預金に疾病歴に思考に読書傾向などなど・・・。電子処理され、通信網で繋がり、メールを送り、ブログに書き込む。どんなものでも把握出来る世の中だというのは現実のことなんだよなぁ、と思います。
この作品は、そういう意味でとってもリアリティがあった。あり過ぎ。近い将来、こういう媒体が登場しても驚かないだろうし、このお話のようなことが起こっても不思議ではない。そう思います。リアリティがあった分、面白かったのと同じくらいの怖さも感じた作品でした。

そして、最初にも書いていますが、ワクワク度に反して、ラストの呆気なさには拍子抜けといいますか・・・。もうちょっと、あとちょっと、と思わずにはいられません。クニコについても、もう少し書き込んで欲しかったなぁ・・・。彼女がどうして、あんな行動をとったのか、よく分からなかったんだよねぇ。ちょっと残念。

なんだか、自分で思ってた以上に辛口な感じになっちゃったような気がしないでもないんだけど・・・。でも、この著者の他作品をもっと読んでみたいと思うくらい面白かったんだよー。本当だよー。


エクサバイト

この記事へのコメント

2008年03月09日 22:09
こんばんは!ワクワク度が高かっただけに、最後のあっさり具合は物足りなかったですよね。
服部真澄さんの作品では、ちょっと古いけれど『龍の契り』や『鷲の驕り』は終始ワクワクしながら読むことが出来ましたよ。機会があれば、ぜひ。
すずな@主
2008年03月10日 16:13
>エビノートさん
そうですよね。もうちょっと・・・欲しかったですね;;;ちょっと残念でした。

おぉ♪オススメ有難うございます!早速、探してみます。図書館で^^;

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