ホームレス中学生(田村裕)

予想してた通りだな、というのが正直な感想かな。
確かに、かなり衝撃的な内容だとは思うけれど、これがここまでのベストセラーになるのはよく分からない。”書き物”として考えた時、この文章力は・・・ねぇ。まぁ、最初から文章力については、全くと言っていいほど期待はしてなかったけど。

そんな訳で、のめり込むことも無く、淡々と並べられる事実を淡々と受け入れるように読みました。エッセイとして、もうちょっと書きようがあったんじゃないのかな、と思っちゃったし。タイトルがこれにしては、1ヶ月のホームレス生活の部分の描写があっさりしすぎのような気がします。その部分を、もう少し詳しく語って欲しかったな~と思いますね。最初の数日の様子からして、その後の1ヶ月を乗り切るのは本当に大変なことだったろうと思うし、乗り切れたことが奇跡だと思う。だからこそ、その時の様子や気持ちをもっと語って欲しかった。そういう意味でも、かなり物足りなさを感じてしまいました。

なんだか辛口意見になってしまいましたが、ベストセラーとして売れてる”書籍”に対しての私の正直な気持ちです。

え~見方を変えまして、文章力を無視して内容だけで語るならば、なんとも衝撃的で、色々なことを考えさせられる作品ですね。中学生が、子供達が、よくぞここまで頑張れたものだと、ウッカリ涙ぐんでしまいそうになります。

それにしても、これが十数年前に起こった出来事っていうのはどうなんですかね。「差し押さえ」た方々は何を考えてるんでしょうねぇ?未成年者のいる家庭ですよ。その後の環境がどうなるのか調査して、最低限の生活ができるように考慮するべきではなかったんでしょうか。行政側の怠慢を感じてしまいます。・・・と、素人考えでは憤りを感じますが、実際のところそこら辺はどうなってるのでしょうね。なんとか出来ないものだったのでしょうか・・・。これが夏休みに起こった出来事だったてことも、ホームレス生活を1ヶ月も送らせてしまったことの要因の一つではあると思うけどね。長期の休み中じゃなければ、学校の先生なりがもっと早く気付いてたんだろうし・・・。

著書が、「お湯に感動して幸せを感じた」ことを、今でも憶えていること。そして、周囲の人々やお父さんにすら感謝の気持ちを持っていることは、本当に凄いことだと思います。中学生の息子に向かって「解散!」と言ったお父さんを恨みこそすれ、感謝しているなんて・・・。私には無理だと思うなぁ。尊敬します。

私が当たり前のように感じているこの日々の生活が、本当はとっても幸せなことであるんだということを思い出させてくれた著者に感謝。

ホームレス中学生

この記事へのコメント

2008年01月14日 17:49
こんにちは。

文章力はともかく、ちょっと暖かみのある本でした。
でも、1日2000円は使いすぎじゃねぇの?
という、憤りも感じております、ハイ。
2008年01月14日 19:47
これも読んだんだ~。
誰も児相に通報しないのかーっ!?と、やきもき、腹を立てながら読みました。生保は使えなかったのか?とかね。
この体験談は、福祉の手薄を指摘していて、現に行き届いていない環境にある子どものことを思い出して、胸が痛かったです。

2008年01月14日 22:17
はじめまして。
ちょうど私も今日この本を読みまして、うっかり涙してしまいました。一方、原付の時速10kmを想像すると笑えます。
これからもブログ拝見させて頂きます。
どうぞよろしくお願いします。
すずな@主
2008年01月15日 05:37
>じゅずじさん
あ、私もですっ!
一日2000円っ!>そんなん、働いている私でも無理!ってなことは思いました(笑)
それを可能にしているお兄ちゃんは、凄いよーって。

>あまねちゃん
会社の方が貸してくれたの^^;
そうなのよね。ご近所さん達にいい人が多くって何とかなったけど、それは行政のお仕事!って憤りを感じながら読みました。
今でもそういう子供達がいるっていうのが、驚きというか・・・。福祉の手薄さを実感した本だった。

>ぴよぴよさん
初めまして。ご訪問&コメントありがとうございました。
衝撃の事実の中にも笑いがあって、つい笑っちゃった個所もありましたね。
こちらこそ、どうぞ宜しくお願いします。
2008年01月16日 18:27
こんばんは♪
こういう“話題作”ってあんまり読まないんですが友人が貸してくれたので読んでみました。
結構人間の温かみが感じられるいいお話でしたが、文章が“作文”に近いのはご愛嬌なんでしょうね。
あんまり小説小説しない、かしこまらないで読めるものの方がベストセラーになるんでしょうね。
そう思うと本読みって結構少数派なのかなぁと思って寂しい気もしますが・・・。
すずな@主
2008年01月17日 16:20
>tomekitiさん
私もこの手の”話題作”は読まないんですが、会社の方が貸してくれたので読みました。
文章は、プロじゃないので・・・ということで^^;
父親にすら「感謝」の気持ちを持ち続けている著者らしい、温かい文章だとは思いました。

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