片耳うさぎ(大崎梢)

成風堂書店シリーズ」でハマッタ大崎さんの長編。やっと読めました~。

タイトルと表紙から、ほのぼのファンタジー系を想像してたんだけど、ファンタジーではなくミステリーでした。最近、タイトルや表紙に騙されることが多いような・・・。

旧家の大きなお屋敷の言い伝え。その言い伝えに巻き込まれ、謎を解こうとする小学六年生の奈都と同級生の姉だという中学生のさゆりさん。身を寄せる事になった父親の実家は、何家族もが同居する広大なお屋敷で、そこには隠し階段に屋根裏部屋に隠し部屋が存在していた。ワクワクの冒険物かと思いきや、誰からか言い伝えを暗示するようなぬいぐるみが贈られたりして、ピリピリとした雰囲気。誰かが死ぬってことはないんだけど、でもなんだか血生臭いというかね。人間臭いお話でしたねぇ。

ただ、引っ張るだけ引っ張っといて、最後のオチはそうくるのかっ!?という思いも拭えず・・・。謎の人物?と思わせたところで、すぐに正体が明かされる。めっちゃ呆気なさ過ぎ。もうちょっと早い段階で「あの人は誰?」みたいな展開になって、ドキドキハラハラ・・・そして、ラストにどっかーーん!・・・みたいなものを期待しちゃうじゃないですか。良ちゃん(あれ、名前あってる?ちょっと自信無;;;高校生の従兄)、遅すぎっ!とクレーム付けたい(笑)「あの人は誰?」って人が早くからいたけれど、その人はなんだか途中で忘れ去られちゃってたような気もするし。まぁ、私が忘れ去ってただけかもしれないけどね(笑)雪子伯母さんの謎がメインと言えばメインなんだけど、それにしてはあっさりさっくり流れたような気がしないでもないなぁ・・・。ということで、なんだか物足りなさも感じてしまったり。前半部分というか核心に至るまでもちょっと長すぎかな。

でも、読後感は良いですね。言い伝えはドロドロだったんだけど、そんなにドロドロとしたラストに収まらなかったし。悪人もそこまでの悪人じゃないし。おや、そうあっさり無罪放免になるのか?と思うくらいお屋敷の人達は寛大だし。なんか、私の中にモヤモヤが残らなかったといえば嘘になるけど、でも、爽やかといえば、爽やかな読後感でした。
・・・なんか、ちょっとびみょーな感想だなぁ(笑)

そうそう。このお話を読むには、巻頭に付いているお屋敷の見取り図が必需品でした。何度も見返しちゃいましたよ~。で、これにどうやって屋根が架かっているんだ?と、ついつい考えて悩んでしまったのは職業病ってことかな。だって、気になるんだもん。屋根裏もある訳でしょう?この部屋の上にもうひとつの部屋を作るには・・・屋根、どう架ければいいんだ?部屋が出来る空間を作れるのか?とか、関係ないところも気になっちゃって(笑)とはいえ、専門家じゃないからさ~。ぜひ、専門家の方の意見をお聞きしてみたいところです。

片耳うさぎ

この記事へのコメント

2007年12月11日 21:25
私もタイトルから全く別の物語を想像していたクチです(^_^;)
片耳うさぎって妖怪だと思い込んでた!
まったりすぎた前半部分に、もっと思わせぶりな描写とかがあったらもっと物語に惹き付けられたかなぁと思うと、残念なところもありますが、奈都の成長を微笑ましく読めた一冊でしたね。
2007年12月12日 01:36
道具立てだけ見ると、横溝正史っぽいドロドロも予想しましたが、ラストは奈都の成長と大崎さんらしいあたたかさが心地よかったです。
見取り図で奈都とさゆりと屋敷探検できたのも楽しかったですね。
すずな@主
2007年12月12日 06:44
>エビノートさん
最初は私も”片耳うさぎ”って、妖怪系だと思ってました^^;
ミステリとしては物足りなさを感じてしまいますが、奈都の成長物語として読めば楽しく読めた作品でしたね。

>藍色さん
もっとドロドロだと思ってしまいますよねぇ!そこがちょっと・・・でした^^;でも、小学生が主人公ならしょうがないかな、という思いもなきにしもあらず・・・です。
ミステリとして読まなければ、暖かい爽やかな読後感でした。
あの見取り図は重宝しましたね~。
たまねぎ
2007年12月12日 20:49
本を読んでると、大崎さんは物凄く優しい人なんだろうなって思ってしまいます。強烈な悪意は書けなさそうなくらい。なんで、それも一つね味よねと割りきっちゃいました。ところで屋根、そう言えば不思議ですよね。叔父一家の居住部分には渡り廊下かなんか通るはずだったし、なんで屋根から回れるんだろうと今更ながら疑問になってきました。
すずな@主
2007年12月13日 13:50
>たまねぎさん
作品から著者様の人となりが窺えますよね。私も大崎さんは優しい人なんだろうな、と思います。
屋根はちょっと疑問でして^^;ま、そこで考え込むと物語を楽しめなくなるんでスルーしたんですけど・・・(笑)
まみみ
2008年01月14日 21:03
同じく全然違う内容を想像していました。これは狙ってやってるのかなあ。気になりますね。最初の時点で見取り図はスルーすることに決定してました。混乱するの確実だったんで……でもそれを抜きにしても盛り沢山な内容でしたね。つめこみすぎてるかも?と思いました。
すずな@主
2008年01月15日 05:47
>まみみさん
著者は確信犯なんでしょうか~^^;言われてみれば、そんな気もしてきました!そうかも。
見取り図は私も最初はスルーしてたんですが、読んでいくうちに頭がこんがらがってきちゃって・・・^^;
詰め込みすぎ感はたしかに感じましたね。最後は肩透かし感はそこが起因のような気がします。
2009年12月16日 23:17
すずなさん、こんばんは(^^)。
うわ~、すずなさんと全く同じ感想な私(笑)。
もうちょっと、さゆりの件は突っ込んでドキドキする展開だったらよかったのにな~と思いました。
見取り図と屋根の関係は、全然思い至ってなかったです。なるほど、確かに言われてみれば、どうなってるんだろう…?
すずな
2009年12月20日 08:10
>水無月・Rさん
同じ感想でしたか~(笑)もうちょっとドキドキしたかったですよね。楽しめたんですが、物足りなさが残った作品でした。
見取り図と屋根の関係は・・・職業柄ちょっと気になってしまって(笑)
2010年03月20日 23:23
こんばんは。
なるほど。屋根ですか!
私は廊下を進んでいると部屋の数が合わなくないかな??と、見取り図を見ていて迷子になりました。笑
屋根裏の見取り図と家系図も冒頭にあるととっても嬉しい……。
私としては、なにゆえ、昔話でうさぎが片耳になったのかがよくわからなくて、物語の分析を始めたくなるところが私の職業病でした。
すずな
2010年03月23日 05:13
>香桑ちゃん
そう!屋根が気になってね~。職業病だね(笑)たしかに、屋根裏の見取り図と家系図も欲しいねー。
物語の分析・・・うーーん、私には思いもよらないことです^^;

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