有頂天家族(森見登美彦)

京都を舞台にした狸と天狗の物語。森見さんらしいファンタジー。まさに、ファンタジー!

・・・だよねぇ(笑)私のファンタジーのイメージって基本はパステル色なんだけどね。森見さんにかかるとパステル色じゃなくって、なんだろ?うーん・・・玉虫色とか?いや、それはあんまりかなぁ(笑)とにかく、ふわふわのもこもこなのに、ふわふわのもこもこって感じじゃないの。あ~う~自分で書いてて、意味ワカランけど;;;・・・あ、そうそう。人間臭いんだ。読みながら、「あ、これは人間達のうごうごじゃなくって、狸や天狗のうごうごだよ!」と、何度も思い出す。俗世にまみれまくってるっていうかさぁ・・・。うーん、やっぱり上手く言えない;;;

最初は、なかなか”もりみーワールド”に入り込め無くって、あやぁ;;;私的にハズレ?って思ってしまったんだよね。期待していた笑いもそんなに訪れなかったし・・・。ところが、章を追うごとにどんどんはまり込んでしまって、最後は夢中になって読みました。偉大な父親に優しい母親に4人兄弟。イジワルな伯父家族に大天狗。そして、忘年会で狸鍋を食べる金曜倶楽部。パラパラと、とっ散らかったパズルのひとつひとつが、章を追うごとに、意外な感じで繋がっていく。でも、その繋がりが絶妙。そことそこが繋がるのか!うわ、そっちにいくのか!ひゃーそうきたか!そうくるかっ!?と、感嘆したり、驚いたり、しんみりしちゃったり・・・。その見事さに、うはうはと両手を叩きながら読みました。

狸と天狗が京都の街を縦横無尽に駆け回る。偽叡山電車が走り、偽電気ブランを飲み明かす輩達。まさに、京都の街だからこその物語です。京都って、本当にこういうのが似合う街だよなぁ。

ラストのページを読んで、この時期に読めて良かったなぁ、と思った。私は狸じゃないけれど、来年はこんな心持で過ごしていければいいなと、そんなことを思ったり。2007年。色々なことがあったけれど、とりあえず楽しくやってきた。そんな2007年も残り1ヶ月ちょっと。心穏やかに今年を振り返り、心穏やかに来年も過ごせますように・・・。

昨年も色々なことがあったが、とりあえずみんな生きており、とりあえず楽しくやってきた。今年も色々なことがあるだろうが、とりあえずみんなが生きており、とりあえず楽しければよいだろう。~本文より~

うん、面白かった。

有頂天家族

この記事へのコメント

2007年11月17日 11:27
最後のページがよかったですね♪ こういうことが書ける人は好きだなぁ、と、しみじみと思いました。
どうやら、三部構成になるそうですね。二部はパピルスで連載開始しましたよ。(誘惑)
2007年11月17日 15:45
森見節が健在でしたね。共感出来る人物が登場しないのに、面白く読めてしまうのが森見ワールドですね。ちょっと狸鍋が食べてみたくなった作品でした。ブラックすぎかな(笑)
すずな@主
2007年11月17日 16:17
>あまねちゃん
そうなの、最後のページが沁みましたねぇ。
三部構成かあ!楽しみ、楽しみ♪
誘惑してちゃダメ!めっ!(笑)

>しんちゃん
共感できる人物・・・たしかに、いなかったかも(笑)
実は私も、「狸鍋って美味しいのかなぁ・・・」なんてチラっと思ったのでした。ここだけの話ですけど(笑)
2007年11月18日 04:03
章を追うごとに面白くなって、最後はほんわかとした気持ちになれましたね。
偽電気ブランがと~っても飲みたくなりました(笑)。
すずな@主
2007年11月18日 08:01
>藍色さん
読み進むうちに、どんどん面白さが湧いてきましたね~。あのラストは良かった!
偽電気ブラン、私も興味津々です!
たまねぎ
2007年11月19日 23:22
森見ファンタジーは何色でしょうね。何となく漢字で現したいような。桃色だとメロスのブリーフですし……。うーん。レトロに総天然色とか。
すずな@主
2007年11月20日 13:54
>たまねぎさん
そうそう、漢字で表したいですよね!
総天然色!玉虫色より断然、合ってます(笑)
2008年01月30日 20:39
わたしもモリミー作品への導入部分で苦労する一人です。最後まで読むとおもしろかった!ってなるのはわかってるのに、なんか手が伸びないことが多いです。なんでなんでしょうね?
すずな@主
2008年01月31日 10:09
>まみみさん
お~お仲間がいらっしゃった!ちょっとホッとしつつ嬉しかったり。
あのクセのある文章に、そうとは分かっていても最初は戸惑ってしまうんです;;;読んでるとだんだんと慣れてきて、物語の世界に浸かれるんですけどね。
2008年02月20日 22:19
すずなさん、こんばんは(^^)。
もう~、皆可愛いなぁ!敵役の金閣銀閣ですら、あのお間抜けっぷりは笑えるし。
私も最終章には、しんみりしたり手に汗握ったりと、大忙しでした。
今後の展開も、楽しみですね♪
すずな@主
2008年02月21日 15:22
>水無月・Rさん
毛むくじゃらのうごうご達みーんな、それぞれ可愛かったですね。金閣銀閣もなんだか憎めないし(笑)
第二部がどう展開していくのか楽しみですねー♪
2008年03月03日 18:55
こんばんは。
京都ならではの、イメージですよね。
なんとなく有り得そうだし (^^ゞ
とにかく、笑わせていただきました!
すずな@主
2008年03月04日 14:20
>じゅずじさん
まさに京都!というお話でしたね~。京都だからこそ、実はホントのお話なんじゃ!?って思ってしまいますねぇ。
楽しかったですね♪
2008年04月01日 22:06
たぬきなのに人間臭い。ほんとそうでしたね~。でも、人間よりもずっと家族思いであったかい。そんな感じもしました。
愛しくなっちゃう阿呆なたぬきたち、次はどんな騒動を引き起こすのか、楽しみです♪
すずな@主
2008年04月02日 13:24
>エビノートさん
人間よりも人間臭い分、家族への思いも人間以上なんでしょうね。
今後どうなるのか、第二部が楽しみですね!

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