夢を与える(綿矢りさ)

芥川賞受賞後、初の長編小説。
・・・なんだそうだ。えーっ!?受賞後初ってさぁ、受賞したのってけっこう前だったような気がするんだけど。

実は芥川賞受賞作って、「うーん。やっぱ芥川賞とは相性が悪いわ;;;」という思いを決定的にした作品だったんだよね。なんていうか、売れるのがよくわからん、って感じで。まぁ、印象的な作品であったとは思うけど、作品の登場人物に”愛”が感じられないっていうか、残酷、痛いって印象。まぁ、これは若いから書けたんだろうなぁ、と思ったんでした。・・・ということを、この作品を読みながら思い出しました。そんな印象だったんで、手にする事はないと思っていた綿矢作品に手が伸びてしまったのは、タイトルと帯の言葉に惹かれちゃったから・・・。うーん;;;止めた方がいいよ、きっと・・・と、思いながらもついつい手が伸びてしまった。タイトルって大事なのねぇ(笑)

主人公の夕子が、まさに夢の中にいるようで現実味が感じられなくって。まぁ、小さい頃から芸能界という世界で大人に囲まれて育ってきたってのいうのは、こんな感じなのかな、とは思ったけど。だから、あ~変わらないなぁ・・・。なんか、主人公に愛情が感じられないっていうか、このあと残酷な運命が待ち受けていて、一気にどん底に突き落とされるんだろうなぁ・・・なんて思いながら読みました。

うわ、まさにっ!って展開に自分でもびっくり。そうなると、どんなラストなんだろう、と興味が俄然湧いてくるから不思議なもんで(笑)どんどん物語にのめり込んでいきました。一気にラストまで。うん、良かった・・・かも。かも、って?(笑)ラストの記者の手をぐっと握る場面。あれが、すごく印象的で、登場人物に愛情が感じられないって最初に思った言葉を、見事に打ち消してくれたような気がします。「終わったな。」っていう記者の言葉に、「そうかな?」と鼻でフンと笑いたくなっちゃった(笑)

綿矢さんの次作にも、手を伸ばしてしまうような気がします。

夢を与える

この記事へのコメント

2007年11月15日 16:48
こんにちは。
最後は壮絶でしたね。どちらにも解釈できる終わり方が面白かったです。自分もすずなさんと同じ、前向き派でした。この本はサイン会に行ってきたんだけど、小さくて可愛かった~!名前を書くだけなのに、無茶苦茶丁寧で2分ぐらい時間が掛かってました。きゅっきゅっ、じゃなくて、きゅ~~~~~と。
2007年11月15日 21:24
物語に描かれた部分では、夕子にはあまり肩入れしてなかったんです。でも、この小説には描かれていないその後の夕子は応援したくなっちゃいますね。
すずな@主
2007年11月17日 09:10
あれれ?コメントつけたはずなのにUPされてない;;;すみません。。。

>しんちゃん
なかなか壮絶なラストでしたよね。正直、あそこまでいくとは思わなかった;;;
サイン会っ!しんちゃんのサイトにUPされているサインを見ましたよ~。サイン会って一度も経験したことがないので羨ましいです。。。

>エビノートさん
主人公の割には、夕子の存在感が薄かったような気がします。
そうそう。その後の夕子を見てみたくなるラストでしたよね。

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