ぽろぽろドール(豊島ミホ)

人形に心奪われた人々を描いた短編集。
主人公が小学生だったり、大人だったり、男だったりで、いわゆる”底辺女子高生”達を描いたものではなかった。そういうお話なのかなーと思っていたら、まぁ、なんといいますか、想像してたのと全く違う雰囲気でして。面食らったってのもあり、私の苦手な雰囲気が作品中に充満していたりで、読むのに苦労したというか・・・。苦手なんだけど、ついつい気になって読んでしまうって感覚で最後まで読了しちゃいました。TVのホラー番組を、見たら絶対に夜中のトイレとか困るのに、それが分かってるのに、どうしても気になって見ちゃうって感じ?これも一種の怖いもの見たさってことなんでしょうか(笑)

私はですね、人形とかぬいぐるみにはあまり興味が無くって・・・。部屋にもほとんど飾ってないし、飾ってあるのは全て貰いものだったりします。自分で買ったことはないし、欲しいっ!!と思ったことも記憶にある限り、無いんですよね。なので、人形とかぬいぐるみに名前を付けたり、可愛がる感覚ってのが、実はあまりよく分からなかったりします。

だからか、このお話の登場人物達のように、人間に対するのと同じような感覚で人形に愛情を注いだりするってのにね、こう、なんですか、「ひー;;;」と、ちょびっとずりずりっと後ずさりたくなるような感覚があります。なので、このお話を読みながら何度も、げ。げげん;;;と思ってしまったのでした。

どの短編も、かなり印象的だったんだけどね。一番、「ぅひー;;;」と思ったのは「きみのいない夜には」かなぁ。人形宛に手紙を送るってのがねぇ・・・。そして、手紙の内容を読んでも拒否反応を示さない主人公にもちょっとねぇ・・・な気分でした。ラストもなかなか・・・。えーそうくるのか!?と。私の心の中には、その行動を理解する気持ちが見つかりませんです、はい。

それから「手のひらの中のやわらかな星」。これも私的にはなかなかでした。せっかく、期待していた底辺女子高生が主人公のお話だったのに。。。でも、これは切ないというかですね。そうせざるをえない、という気持ちもわからなくもなくって・・・。そういう意味では、ちょっと痛々しいお話でもありましたね。

最後の書き下ろし短編。「僕が人形と眠るまで」のラストの一文。うわー、という感じでして。これが、この本を象徴する一言ではなのかな、と思いました。

ぽろぽろドール

この記事へのコメント

2007年08月02日 19:23
どれも自分とは縁のない世界を覗き見た感じでしたね~。
ヒェェ~となった作品も多かったです。
「めざめる五月」とか「きみのいない夜には」とか。
歪んでいるんだけど、この後どうなっちゃうんだろうという怖いもの見たさで私も最後まで読んだ感じです。
読後は何か切ない気持ちになっちゃうんですけどね。
2007年08月03日 06:47
私も怖いもの見たさでついつい気になって最後まで読んだ感じです。
人形を愛でる登場人物たちの孤独感、哀しみが痛々しかったです。
すずな@主
2007年08月03日 09:45
エビノートさん、こんにちは。
あ~そうです、そうです!縁のない世界を覗き見した感じです。
「めざめる五月」もなかなか「ヒェェ~」でしたよねぇ^^;;;小学生がっ!?と慄きました。
おっしゃる通り、ある意味、どれも切ないお話ではありましたね。
すずな@主
2007年08月03日 09:56
藍色さん、こんにちは。
うひー;;;というのが大きすぎて、登場人物達の孤独感や哀しみにそこまで共感出来なったんですよ^^;多少、切ないなーと思ったのもあるにはあったんですけどね。
反省・・・。
2007年09月02日 13:37
こわいもの見たさというきもち、わかります。
人形を愛する気持ちは、ちょっと理解しがたいですよね。
でも、こういうお話も書けるという作者の巾の広さは感じました。
すずな@主
2007年09月03日 05:49
>花さん
自分に人形に感情移入しちゃうとか、愛情を注ぐっていう気持ちがないので、余計に「ひー;;;」という感じでした^^;
たしかに、豊島さんって「こういうお話もかけるんだ!」って思いました。あまり書いて欲しくはないですけどね(笑)
たまねぎ
2008年03月30日 01:51
人形そのものの怖さと、人形に入れ込んでしまう人の怖さと、二つが相成ってますます怖い一冊でした。終始エーッなんだけど不思議と目が離せない。やはり怖いもの見たさなんでしょうか。
すずな@主
2008年03月31日 11:45
>たまねぎさん
かなり怖かったですよね;;;でも、ついつい続きを読んでしまって、ますます「ひー;;;」と^^;

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