天使の梯子(村山由佳)

「天使の卵」の続編。春妃の死から10年。夏姫に恋をした、8歳歳下の慎一の視点で語られる物語。

うっかり「ヘブンリー・ブルー」を先に読んでしまっていたので、慎一くんと恋におちる夏姫を知ってたのがちょっとねぇ・・・。先に、思いっきりネタバレされた気分なんだよね。自業自得なんだけどさぁ・・・。ねぇ;;;

普段はね、語る人に感情移入して、その人の視線で読むんだけど、これはどうしても夏姫に感情移入して読んでしまった。・・・ごめん、慎一(笑)ってか、読み始めるまで、このお話は夏姫の視線で語られるんだとばっかり思ってたから、読み始めてちょっと驚いた。でも、これの方が良かったのかもなーと読み終わった時には思ったよ。
夏姫が慎一に発する言葉一つ、一つに胸を突かれる思いで読む。こう、なんと言うかね、重みがあるっていうか。慎一を通して、あの時の夏姫の心情をぶつけられたり、この10年のキリキリするような想いを垣間見せられたり・・・。シンドカッタ。歩太にもね、やっぱり同じように慎一を通して、この10年を見せられた。

ラストの3人で飲みながら語る場面で、夏姫や歩太と一緒に桜の下で泣きました。珍しくえぐえぐとは泣かなったけれど、気付くと涙か頬を濡らしていた。私にしては本当に珍しく、”静かに泣く”という芸当をやってのけていました。それにもビックリ。

「天使の卵」は、確かに切なく辛く胸を打つ作品ではあったけれど、春妃の死があまりにも強引すぎるような気がして、そこまで思い入れを持てなかったんだけどね。この「天使の梯子」を読んだ後には、そういう気持ちが無くなっていたんだよね。なんだかやっと一つの物語が終わったような気がしました。

天使の梯子

この記事へのコメント

2007年07月07日 11:48
夏姫の心情はほんと重い言葉になってボディにドス、ドスっと。。。ヘブンリーブルー先に読んじゃいましたか。すこしもったいなかったですね(笑)
すずな@主
2007年07月07日 13:25
>やぎっちょさん
効きましたねぇ、ホントに・・・。<夏姫
ヘブンリーブルーを先に読んだのは、”すこし”じゃなくて、”すっごく”もったいなかったです;;;凹みました。。。

この記事へのトラックバック

  • 村山由佳『天使の梯子』集英社文庫

    Excerpt: 『天使の卵』の10年後を描いた作品。ドラマを先に観てから本書を読んだが、この順番は完全に失敗だった。特徴のありすぎる「フルチン」の顔がちらついて、読んでいて集中できなかった。ただ、小説の出来としては.. Weblog: 活字の宇宙へと racked: 2007-12-30 16:30
  • 村山由佳 「天使の梯子」 

    Excerpt: 「天使の卵-エンジェル・エッグ」を読んだのは、大分前なのでストーリーは、すっかり忘れていましたね。でも、前作が分らなくても楽しめましたよ。 Weblog: ゼロから racked: 2008-08-18 06:14