おまけのこ(畠中恵)

「しゃばけ」シリーズ4作目。5篇の短編集。同じような短編集である2作目よりも良かった。どれも、好き。

「こわい」
冒頭の「狐者異(こわい)」の説明?を読んだ時は、ちょっと切なくって・・・。ラストは若だんなが”オトモダチ”になって、幸せに暮らしましたとさ。みたいな、大団円を予想してたんだけど、あ、あらぁ?という終わり方でして。うーむ。狐者異は狐者異なのだなぁ、こういうことかぁ、と、最初の切なさは何処へやら、妙に納得してしまったんでした。でもね、よーく考えてみると、こういう会話の掛け違いはその前の若だんなと屏風のぞきとの会話でもあった訳で・・・。狐者異だから、ってことでもないような気もしてきたり・・・。
そして、栄吉の「そいつに頼るのが怖いからさ」という言葉に職人魂を見た!という感じでした。嬉しくなっちゃいましたね。

「畳紙」
知らない登場人物が・・・。おそらく、3作目の「ねこのばば」に登場した方々なのかな。うー早く3作目を読みたいぞー。
屏風のぞきが大活躍でした。一太郎が脇役だったんだけど、シリーズならではって感じでこういうお話も好きだなぁ。もっと描いて欲しいな、と思いました。どうしても白粉の厚塗りを止められないお雛の気持ちが、そして女心が切なかった。

「動く影」
幼少の頃の、一太郎と栄吉のお話。小さい頃にこんな大冒険をしてたんですねー。一太郎の一途さというかね、「みなと遊びたい」という気持ちが痛いほどでした。病弱ってのとは無縁の私なので、そういう思いをしたことがなくって・・・。大人になれば、ある程度の分別というかそういうモノもできてくるし、友達と走りまわらなくったって一緒に楽しむ事も沢山出てくるんだけど。子供の頃は、「遊ぶ」というのは、やっぱり一緒になって走り回るってことになっちゃうからね。それが自分だけ出来ないってのは、辛いことではあるよなと思う。

「ありんすこく」
ある朝、一太郎が放った「吉原の禿を足抜けさせて、一緒に逃げることにした」という言葉から始まる出来事。
おやおや?なんだか予想外にスンナリ行きそう・・・と思ったら、やはりスンナリはいかないようで。「あの娘だけ・・・」という気持ちもわかるだけにね・・・なんともね。責められないなぁ、と思っちゃいました。

「おまけのこと」
鳴家の大冒険談!うわーうわーうわーと読んじゃいましたよ。鳴家!よく頑張ったっ!エライぞっ!!と大声で誉めたくなるお話でした(笑)鳴家がますます可愛い。
でも、なんでタイトルが「おまけのこ」なんでしょうか?そこがよく分からないんだけども・・・。

おまけのこ

この記事へのコメント

2007年07月18日 20:55
順番気にしなくても大丈夫ですよ~なんて言っちゃってごめんなさい。
「畳紙」の於りんちゃんとお雛さん、前作に登場してたのを、うっかりしてました 汗
バラエティ豊かな短編集。
どの短編も楽しめましたね。
何といっても鳴家の冒険が最高でした♪
すずな@主
2007年07月19日 10:25
>エビノートさん
あ、いや^^;内容的には全く支障なかったんで、お気になさらずに・・・。
鳴家があまりにも可愛くって、ますますファンになってしまいました♪

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