アヒルと鴨のコインロッカー(伊坂幸太郎)

内容がどうとか言う前にですね。内容は本当に関係なく、なんともなぁと不快感を拭えない読後感。何度も読むのを止めようかと思ったよ。人間が殺されたり、虐待されたりというのは、まだ読めるんけど、動物がそうされるのを読むのはどうも慣れないというか・・・。どうしても、湧き上がる不快感というかそんなものを押さえられない。そういう場面があるだけで、その小説全部を不快に感じてしまう。我が家に、極甘でやりたい放題させている猫がいるからかなぁ・・・。

現在と2年前が別な語り手によって交互に語られる。語られることによって、だんだんと二つの世界が一つのことに向かって近づいていく感じ。最初は何の繋がりもないと思えた、本屋襲撃と2年前の事件が本当はしっかりと繋がっていることがだんだんと分かってくる。

で、2年前の主人公に向かって毒づく。ばかばかばかばかーっ!ちょっとっ!あんた、さっさと警察行かんかいっ!何してんだっ!?・・・すんません。かなり暴言気味;;;だって、ちょっとあんまりだったんだもん。普通、行くんじゃないの?警察にさぁ。あそこまでされたら、自分で何とかしようとは思わないような気もするけど・・・。著者が男性だからこその、彼女の行動なのかなぁ・・・。

え~、そんな風にですね、そこまでは読めたんだけどねぇ。まさか、そういうことだとはっ!!イマイチ意味の分からなかったタイトルは、そういうことだったのかーっ!と唸る。うーむ。やられた。でも、その事実は淡々と、まさに呆気なく開示されるという感じでして。思わずさらっと流しそうになったり、ね。これが伊坂さんらしさ、ということなのかなぁ?と思う。伊坂作品を数作しか読んでない私にはわからないけれど・・・。

ラストにも何だかちょっと・・・ねぇ。なんだか、希望が感じられないというか何と言うか・・・。ある意味、哀しいラストだと思っちゃったなぁ。あ、でーも!クロシバは良かったなぁ。ほっとした。読みながら思わずにっこり。

これって映画化されてるんだよね。いや、される、のかな?・・・この映像は、あんまり見たくないなぁ・・・。ってか、見ないだろうなぁ。でも、映像化したら最初からネタバレのような気が・・・。そこのところどんな風になってるんだろう?ちょっと興味はあるなぁ・・・。


最初のページにこんな文章が記されている。
No animal was harmed in the making of this film.
(この映画の製作において、動物に危害は加えられていません)
      ----映画のエンドクレジットによく見られる但し書き


そして、最後のページにはこの文章。
No animal was harmed in the making of this novel.

見た瞬間に眉がぴくりと動く。
なるほど・・・ね。

アヒルと鴨のコインロッカー

この記事へのコメント

2008年01月15日 22:40
こんばんは(^^)。
なんだか悲しいラストでしたね。
私的には、ドルジはそっとブータンに帰って欲しかったな。
神様は、コインロッカーに閉じ込めたんだから・・・。
すずな@主
2008年01月16日 06:30
>水無月・Rさん
ちょっと悲しいラストでしたね。
そうきたかっ!と著者に唸らされたのはいつものことですが、動物虐待といい、イマイチ読後感のよろしくない作品でした。

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  • 『アヒルと鴨のコインロッカー』/伊坂幸太郎 ○

    Excerpt: 大学入学前、入居したアパートの隣人で悪魔のような美男子・河村に「本屋襲撃」に誘われ、流れで加担してしまった主人公・椎名。現在と2年前の事件が交錯し、最後まで真相がわからない。予測はしたんですよ。ところ.. Weblog: 蒼のほとりで書に溺れ。 racked: 2008-01-15 22:33