安政五年の大脱走(五十嵐貴久)

「大脱走」というと思い出すのはアレですね。♪ちゃらっちゃらーらららっ、ってやつ(笑)まさにソレです。時代が江戸時代というだけ。何故かわからないんだけど、てっきりコメディだと思ってたんだよねぇ。うはははは☆と大笑いするつもりで読み始めたのに、気付くと大泣きしておりました。

伊井直弼の謀略によって、四方を海と断崖絶壁に囲まれた山頂に幽閉された津和野藩士51名と美雪姫。解放の条件は姫が直弼の側室になること。姫が承諾しなければ、津和野藩士は全員処断される。 姫を守る為、津和野藩士たちが立ち上がる!逃げるのだ!姫を無事に逃がすのだ!

伊井直弼がただの偏執狂のおっちゃんで;;;気持ち悪いというより、思いっきり足蹴にしたい感じ(え)。敵味方がハッキリしていて読んでいて清々しい(違)・・・いや、わかりやすくって大変宜しい(笑)

もうね。津和野藩士たちがね。泣かせるのよね。姫を逃がす為に死をも厭わず、一致団結して黙々とトンネルを掘る。そう、海と断崖絶壁に囲まれている山頂では、逃げ道は土の中しかないのだ。寒さに震え、指先から血が滲んで、爪が割れても止めない。ひたすら掘り続ける。忠義だ。もぅね~個人的にこういうお話大好きなんでね。えぐえぐ泣きながら読みましたよ。かっこいいじゃないですかーっ!姫もね、ただ守られてるだけじゃないのよね。自分が出来ることを頑張る。

ラストはもう正にハラハラ。”大脱走”かと思いきや、え?そんなんあり!?って感じなんだけど(笑)でも、なんとも痛快なラストに喝采を送りたいです。

そして、「その後」。うん、いいねー。やっぱそうでなくちゃね!でして。大満足な読後感。

安政五年の大脱走

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック