神田川デイズ(豊島ミホ)

この著者は初めて。
なんとなーくタイトルに惹かれて手に取ったんだけどね、頭の中では某フォークソングがぐるぐると流れておりました。私よりもちょぉーっと上の年代の方々にとっては涙無しでは聴けない(ホントか?)、あの曲、ね(笑)

同じ大学に通う学生達を主人公にした短編連作集。どの主人公も誰かしらで繋がっていて、どのお話も、読みながら「おや、これはあの人だわ。」「おぅ。ここで繋がってるのか!」と嬉しく思えるところがいいな、と思った。

最初の一行目からウッカリ噴出す。
もしも世界のどこかに一箇所だけ青春のどん詰まりがあるならば、それはこの6畳間に他ならない、と思う。~本文より~
ぬわー。これも●●な男子学生のお話なのかーっ!?”これ”ってのが、何を指すかっていうのは、あなたのご想像にお任せしますが(笑)最初は主人公が入れ替わる短編集だとは思ってなかったんで、うむむむと思ったんだけどさ。似たようなのが続くと飽きるし(笑)でも、ま、いっか。これはクセのある文章じゃなさそうだしな、と思い直して読み進めた。
良かったよ、読むの止めなくて。最後まで一気に・・・というイキオイで読了。うん、面白かった。

大学進学の為に上京してきた彼や彼女。「こんなはずではなかった」「どうすれいいの」「誰か私を見て」そんな後悔や焦りや戸惑いに切ない気持ち。色んな思いを抱えて煩悶する。そして、「どうにかしなきゃ」と一歩を踏む出す。読みながら思わず「頑張れっ!」と応援してしまいました。

いつもだと、短編集の場合はこれは好きだけど、これはイマイチ、とか。あれが一番好きだったなぁ、とか思うんだけどね。この作品は、どのお話も好きで甲乙付け難い。登場人物の中では2話の主人公「中野道子ちゃん」が好きかなぁ。何故?と聞かれると返答に詰まるけど・・・。あ、1話の原田くんも好き。

最初の一文もツボだったんだけど、最後の一文もすごく心に残った。
その小さな接点のように、あやうくあっけないものが、多分俺の、俺たちの、信じてもいいものごとのすべて。~本文より~

この著者は初めてだったんだけど、この人の文章って読みやすい。他の作品も読んでみたいな。

神田川デイズ

この記事へのコメント

あまね
2007年05月28日 22:42
ぶは。
京都は四畳半で、東京は六畳なんだ。笑
2007年05月29日 00:10
こんばんは。
某フォークソング、南こうせつさんですね。私もメロディーが(笑)。
そして始めは、まさか豊島さんが「太陽の塔」な男子学生のお話をーっ!?でした(ネタバレ?笑)。
入れ替わる主人公たちの意外な繋がりが楽しかったですね~。そしてひとりひとりを応援していました。
中野道子ちゃん、ひたむきでしたね。
他の作品も楽しいですよ(私のサイトでおすすめ紹介しますね)。
トラバさせていただきますね。fc2ブログはまだ改善してないみたいですけど一応、ダメモトでトラバ試してみられてください。こちらからは確かめられないので…(涙)。
すずな@主
2007年05月29日 09:41
>あまねちゃん
おぅ!そうだねぇ。
そこには思い至らなかった(笑)
すずな@主
2007年05月29日 10:02
>藍色さん
TB&コメントありがとうございます!・・・催促しちゃったみたいでスミマセン;;;
そうです、南こうせつさんです(笑)
豊島さんの他の作品を読んでらっしゃると”まさか!”なんですね~。
藍色さんお勧めの2冊を今度読んでみますね。ありがとうございます。
TBの件ですが、どうもうちの方に原因がありそうなんですよ;;;他にも送れないところが多くて。なので、気にされないでくださいね~。
たまねぎ
2008年01月30日 01:47
若かったあの頃~とはまだ振り替えきれないので、少し複雑な気分でした。あの本とは男汁煌めくアレですね(笑)
すずな@主
2008年01月30日 11:39
>たまねぎさん
青春との距離がびみょーなお年頃なのですね。私はびみょーよりもちょっと(あくまでも”ちょっと”/笑)離れてきてるので、複雑な気分を味わうよりも、つい応援してしまいました。
そうです!あの本とは男汁煌く”アレ”です(笑)

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