窓のあちら側(新井素子)

「色」をテーマにした素子さん自選作品集。
なので、既読がほとんど。新刊だってことですんごい期待してた分、ガッカリ度が大きい・・・。だいたい「グリーン・レクイエム」とかさ~何回、出せば気が済むの!?て感じだし。・・・といいつつ、単行本未収録作品が3作入っているので、ウッカリ買ってしまったんだけど(笑)

*グリーン・レクイエム(初出:奇想天外)
素子さんの代表作といえるお話で、何度も何度も読んだ作品。今回は読みながらショパンの「ノクターン」が頭の中でぐるぐると鳴り響いていました。ってか、読み終わった今でもずぅーーーっと鳴り響いている;;;頭の中から離れなくなっちゃった感じです。切ない切ないお話です。

*ネプチューン(初出:SFマガジン)
このお話を読みたくって、探しに探してアンソロジー集の文庫本を購入したんだよな~学生の頃。印象に残るお話だった、と記憶してる割にはラストがどうだっけ?みたいな(笑)でも、人魚姫で恋愛小説っていうのは記憶に残ってて。再読して思いました。恋愛小説というよりもモロSF。壮大な人類の歴史というか想いが詰まった作品なんだなぁ、って。「自然破壊・環境破壊」なんて人間のご都合主義だ、みたいなことがスゴク心に刺さった。確かに、人間にとっては「自然破壊・環境破壊」でも、歴史の流れの中では人類の次に出てくる生物にとっての住み良い環境作りの真っ最中なのかもしれないなぁ・・・。そういう視点で考えたことがなかったんで、凄く新鮮な考え方だった。

*雨の降る星 遠い夢(初出:「星へ行く船」)
「星へ行く船」シリーズ2作目。”きりん草”って言えば、既読の方は「あ~あれっ!」って思い出せると思う。「星へ行く船」の中でも、素子作品の中でも、私にとって凄く思い入れのあるというか大切な作品。まだまだ青っ白い10代の頃に、この作品を読んで、”人間”とはどういうものか、というサガというかそういうものを実感したんだよね。生きていく為には、人間以外の命を奪わなければならない。所謂「弱肉強食」。可哀相って思っても、でも、だって、「私は人間なんだもん。そうするしかないんだもん。」というようなことを思い知らされたというか・・・うー;;;上手く言えないけれども。なんというか、地球で生きている、生かされている自分というの実感した。そして、”優しい”と”弱い”は違うんだってこと。ちゃんと区別しなきゃいけないってことを教えられた作品です。

*季節のお話より(初出:SFアドベンチャー連載)
・雪(1月)・蝉(8月)・夜(12月)

本当にショートショート。8月の「蝉」を読んで、思わず涙ぐんでしまった;;;ちょっとキタねぇ、これは。他の月のお話も読みたくなったんで、近いうちに「季節のお話」再読しよう!

*眠い、ねむうい由紀子(初出:PHP)
初めて読んだ。さすがに「PHP」掲載作品は手に入らなかったんで。・・・でも、なんか昔、読んだような気が・・・。あれ?なんでだろ?ま~読んでてラストが分かってしまったってのもあるんだろうけど。

*影絵の街にて(初出:小説ジュニア)
これも初めて。結局、時間を自由には出来ても、自分の肉体はどうにも出来ないってことなんだなぁ、と。

*大きなくすの木の下で(初出:SFマガジン)
これも初めて。今の自分で出来ることをやる、それが大事ってことかな。これを読んで「意欲」って本当に大事なんだ、と気付かされた。そうだよねぇ。そうだね。


窓のあちら側

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