白い巨塔(全5巻)(山崎豊子)

昭和40年代、いまから30年以上も前に書かれた小説だとは思えない。確かに、背景に時代を感じるけれど古臭さというか、そういうものを感じさせないところが凄い。主人公は大学病院助教授の財前五郎。彼の教授選、医療ミスをめぐる訴訟事件などから、大学病院や医師の内情、葛藤、人間関係、その他様々なドラマが絡み合って読み応え十分です。

物語途中から教授になる財前は、権力や技術をカサにきて威張り散らす傲慢な外科医。いわゆる「悪い医者」なんですが、私は最後までどうしても憎めなかった。いつもなら「正義の味方」の里見医師贔屓で読み進むハズなのに、自分でも不思議です。自分のことなのに、読み終わった今でも、それが何故なのか今ひとつ理解できない・・・。

(2003.10.14)

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