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zoom RSS 眠らないため息(アンソロジー)

<<   作成日時 : 2013/07/24 05:42   >>

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大沼紀子・小手毬るい・須賀しのぶ・千早茜・中島桃果子・蛭田亜紗子・宮木あや子の7人の作家さんによる恋愛官能小説集。

職場の方にお借りしたんだけど、このタイトル(テーマ)に大沼さんの名前が並んでるのにビックリ。大沼さんといえば、「まよパン」シリーズの作者じゃないですか!その大沼さんが、こういう官能小説と呼ばれるものを書かれるとは思ってもいなかったんですよねぇ。逆にいうと千早さんや宮木さんは「まぁ、当然でしょう」と納得。いうことで、大沼さんがどんな官能小説を?と、最初からちょっとワクワク興味津々で読み始めました。


大沼さんの作品は最初の「蜘蛛と蝶」でした。
婚約者からタトゥの除去を頼まれた女性のお話。・・・あれ?そこまで・・・じゃないなぁというのが正直なところ。もっとドロドロな女の情念みたいなものを感じられるかと思ってたけど、あまり粘着系でもない感じ。まぁ、全くドロドロしてないかと言われれば、そんなことではなかったんだけどね。期待してた分、ちょっと肩透かし感を感じちゃったかな。でも、「まよパン」シリーズとはかなり作風が違う感じなので、こういう感じのもちょっと読んでみたいと思いました。

一番、好きだったのは、須賀さんの「上海魚」かな。
外国人に囲われて暮らす遊女のお話。時代が明治に変わる頃、長崎から上海へ渡った美代。足の小ささを気に入られて、外国人に買われ彼の屋敷で暮らしている。異国で、時代も現代ではなくちょっと前の頃。こういう雰囲気が好きなんですよねぇ。なんだかファンタジーを読んでるみたいな気分になってくるのがいいのかな。・・・って、自分のことなのに、他人事みたいだけど(笑)最後に、美代がちゃんと自分の意志で一歩を踏み出そうとするところも好き。

30歳過ぎの売れない小説家を描いた小手毬さんの「小説詐欺師」も印象的。
騙されてるように見せつつ、シッカリ騙し続けているというしたたかさがたまらないです。こういう強さには本当に憧れるなぁ・・・。

デルヘリのバイトをする女子大生を描いた千早さんの「赤い閨」、卒業後の結婚を決められてしまった女子高生を描いた宮木さんの「針とトルソー」は、それぞれの作家さんらしいお話でした。どちらで描かれてるのも、何か満たされない思いを抱いている少女から大人へと変わっていく頃の女性達。なんというかね、痛々しさを感じながら、女だなぁと感じられる部分もあって、弱そうで周りに流されているように見えて、実は強さやしたたかさも備えているのが分かる彼女達に、なんだか魅了されました。

男子生徒と関係を持ってしまった美術教師を描いた中島さんの「ソメイヨシノ」は、ままならない思いを描いた男女4人がなんだかちょっと切ない感じで、掃除機のみに欲望を抱く女性を描いた蛭田さんの「掃除機ラブ」は、掃除機にだんだんと惹かれてしまう自分を止められない感じが、ちょっと面白かった。


よく作品を手にする作家さんはもちろんだけど、初読み作家さんの作品も、それぞれ良くって、馴染みの薄い作家さんは他作品も読んでみたいなぁと思いました。



・蜘蛛と蝶(大沼紀子)
・小説詐欺師(小手毬るい)
・上海魚(須賀しのぶ)
・赤い閨(千早茜)
・ソメイヨシノ(中島桃果子)
・掃除機ラヴ(蛭田亜紗子)
・針とトルソー(宮木あや子)



(201306.24読了)





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