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zoom RSS ブラックボックス(篠田節子)

<<   作成日時 : 2013/02/05 12:40   >>

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うわ、怖い。ホラーの恐さじゃないんだけど、もの凄くリアリティがあって、読みながら「現実でもありえるよなぁ・・・」と薄ら寒くなった。

サラダ工場のパートタイマー、野菜生産者、そして学校給食の栄養士。三人が感じる「何となく」という感覚が、それを調べていくうちに一つに繋がっていく。サラダ工場では外国人労働者達が次々と不調を訴え、妊婦は奇形児を出産する。ハイテク野菜工場では完全にコントロールされた中で野菜が生産されるが、工場内でのトラブルが続発し、また「これが農業なのか」という不安にも似た思いは払拭されない。そして、小学校では食物アレルギーを訴える児童が増えていく・・・。

「怪しい」とか「おかしい」とは言っても、検出される数値は「基準値内」だったり、規制されている成分ではなかったりと、どれもこれもがハッキリ「クロ」という訳ではない。その曖昧な感じが余計に恐かった。おまけに、それぞれにおいては問題はなくても、それが繋がると有害になるという事実が発覚したりもして。それぞれの行程は別な組織で行うので、情報の共有化というかね、そういうことが出来ない。野菜を生産して、収穫して、加工して、人の口に入るまでをひとつの流れとして俯瞰するということの重要性をヒシヒシと感じたのでした。

これって、本当に小説の中だけのことじゃすまないっていうのが、めちゃくちゃ怖いんですけど。実際に、今でも似たようなことが行われてるんじゃないかと思うと、スーパーで売ってるカット野菜や、コンビのサラダを手に取るのをためらっちゃうよなぁと思う。まぁ、私自身は、カット野菜や売ってるサラダというものを、普段、口にする事って滅多にないんけどね。だから、まだ他人事のように「うわ、怖い、怖いー。」って言ってるだけで済んでるんだろうなぁ。でも、全くのゼロって訳ではないので、今後、そんな機会があったら、この小説の事が頭をよぎって手に取るのにすんごく躊躇しちゃうんだろうなぁと思う。

でも、だからってそれらを全て買わない、摂取しないって訳にはいかないのも現実。自給自足の生活が出来るわけではないんだから。もっとお金を出せば、無農薬野菜とかも買えるんだろうけど、それにも限度があるしね。そして、この小説の中でもそうなんだけど、疑問や不安を感じながらも、生産にはずっと関わっていかなければ生活が成り立たないってこともあったりするんだよね。

・・・なんだか、色々とごちゃごちゃ書いちゃったような気がしますが;;;


様々なことを考えさせられたり、怖くなったり、憤ったりもした作品でした。



(2013.01.30読了)




ブラックボックス
朝日新聞出版
2013-01-04
篠田節子

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