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zoom RSS 拉致と決断(蓮池薫)

<<   作成日時 : 2012/12/24 05:49   >>

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著者が拉致された「北」での24年間の生活を綴った手記。

拉致された時の心情、一緒に拉致された恋人との再会と結婚、子供が生まれたことで出来た覚悟、北での生活、戦争の恐怖、電撃帰国の真相・・・様々なことが赤裸々に綴られている。でも、まだまだ書けないことが沢山あるんだろうなぁとも思った。読みながら、そこはもうちょっと突っ込んで書いて欲しい・・・という部分が何箇所もあったんですよね。それでも、今書けることの全てを綴られたんだなぁというのは分かりました。

また、著者が感情を極力抑えて綴っているので、余計にその文字に重みを感じられた。その24年間、どんな思いで過ごしてこられたのか。子供ができたことで、北で生きていこうという覚悟を決めた著者の、その思いが強く重く伝わって来た。そして、著者の人としての強さをまざまざと感じる事ができました。

招待所という閉鎖された場所で暮らしていて、ある程度の配給も受けていたけれど、自力でなんとかしなければいけないことも多かったというのは意外でした。泥棒よけの為に軍用犬を飼い、その犬のための食料は自給しなければならなかった為、畑で作物を育てていたという記述があって、警備とかね、万全じゃなかったんだということに加えて、犬のえさは自給自足だったということに驚きました。

著者自身の生活だけじゃなく、北の人々の生活の様子も綴られていました。私たちにはなかなか目にする事の出来ない、市井の人々の普通の生活。苦しい食糧難の中、自分で魚を釣って市場で売り買いしたり、ベランダで鶏やアヒルを飼っている様子が綴られていて、人々の生き抜く知恵と力強さみたいなものを感じました。

そして、電撃帰国についての北の対応や、著者の決断。子供の為に北で生きていこうと覚悟を決めた著者が、帰国を決断する事によって、その子供たちと1年以上に渡って離れ離れにならなければならず、ましてや子供たちと再会できるという保障もない日々を送ったということが、どれだけのことだったのか。その苦悩と辛さを改めて突きつけられました。それでも、「これが子供たちのためなんだ」という強い意志で決断し、それに耐えた著者の強さには、感嘆と尊敬の念しかありません。

まだまだ、他の拉致被害者の帰国など、解決していない問題も多く、これからも困難が続くのでしょうが、何事にも前向きに取り組む著者の強さを信じ、一刻も早く解決るすことを願うばかりです。。。





(2012.12.02読了)



拉致と決断
新潮社
蓮池 薫

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